アルコール・薬物・その他の依存問題を予防し、回復を応援する社会を作るNPO法人「ASK(アスク)」の情報発信サイト

ASKとは

早期発見・治療を進めるために

もう待てない!
一般病院の入院患者の2割以上が重篤問題飲酒者(90年、厚生省)。アルコールの害は、肝臓だけでなく、食道から腸、骨、脳細胞から末梢神経にまで及びます。そこには健康を害しても飲んでしまう依存の問題があるのに、日本社会にはアルコール関連問題の正しい認識が普及していません。医療スタッフや援助職もその例外ではなく、早期発見・治療が一向に進まないのです。

依存症は、女性や若者、高齢者などあらゆる層に広まっています。

力の結集が必要です。過剰なアルコール消費を抑制する政策とともに、依存症者を暖かくとりまく介入のシステムづくりをぜひ!

研究

基礎研究への支援を!

依存症は推定240万人との調査は13年前。日本には対策の基盤になる研究が少なすぎる。経済的損失、妊娠と飲酒、関連疾患、事故、遺伝……基礎的な研究にもっと公的な支援を。

啓発

国や自治体はもっと啓発活動を!

CMに比べて害についての情報量が圧倒的に少ない。国や自治体は、積極的な啓発活動を!

メディアは責任ある情報提供を!

テレビなど、公共のメディアの影響力は絶大。番組の中で、無責任に飲酒をあおらないでほしい。飲酒のリスクを正しく伝え、依存症への誤解と偏見を是正する報道をしてほしい。

専門教育

医学・看護・保健・福祉の学生に、アルコールについての教育を!

援助のプロをめざすすべての人に、アルコール関連問題の正しい知識を身につけてほしい。専門教育機関は、早期発見や介入ができる人材を養成してほしい。まずはこの分野のテキストの中に依存症への偏見を助長する表現はないか総点検し、改訂を働きかける運動から。

医療

内科での早期発見・介入をすすめて!

関連疾患で初めて入院してから専門医療に至るまでに7年以上を費やす現状。内科医療は、飲める体に治すのではなく、根本にある依存を指摘し、専門治療機関と連携をとってほしい。

専門医療の充実を!

専門医療にとっても、早期患者への対応は今後の課題。内科との連携は欠かせない。地域ネットワークの拡充、スタッフへの研修や適切なスーパーバイズが求められる。

職場

職場にEAPを定着させよう!

従業員のメンタル・ヘルスは21世紀の重要課題。EAPは飲酒問題をもつ従業員に早期介入するシステムで、本人にも職場にもメリットがある。官庁などの公共機関は率先して導入を。

司法

飲酒運転などの「再犯防止」プログラムを!

飲酒運転やその他の犯罪を繰り返す人の中に、アルコール・薬物依存が背景にある人は多いはず。彼らのためのアルコール教育と問題発見・介入のプログラムを、ぜひ。

保健・福祉

家族の相談窓口を充実させて!

地域の実情に応じた公的相談窓口を増やし、積極的にPRを。傷ついた家族を十分に受けとめ、介入の後押しもできるよう、スタッフ不足の解消と十分なトレーニングの機会を!

自助グループへの支援を!

活発に例会やミーティングが行なえるよう、公共施設は会場を提供してほしい。

社会復帰施設にもっと公的支援を!

回復者中心のリハビリ施設・作業所・グループホームはどこも財政的に苦しく、スタッフの献身に支えられている。補助金は自治体間の格差が大。公的支援の拡大をぜひ。

ASK2000年アピールTOP
1 子どもたちを守るために
2 早期発見・治療を進めるために
3 回復から学んだ知恵を社会へ