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活動履歴

第6回ASK依存症予防教育アドバイザー養成講座を開催しました

2021年10月30日・31日、第6回ASK依存症予防教育アドバイザー養成講座を開催しました。
この事業は、厚生労働省「令和元年度依存症民間団体支援事業費補助金」を受け、受講料無料で実施しています。
この講座の特長は、アルコール・薬物・ギャンブルを中心とした幅広い依存症の、当事者・家族・支援者が一堂に会し、対等な立場でお互いから学び合うこと。参加者がリソースそのものです。

9月初旬の募集時には、コロナ第5波のピークを過ぎたあたりで、開催に不安がありました。
それでも第6回と第7回合わせて120名の応募があり、前年度からの優先枠18名(コロナ禍で職場の許可が得られないなどの理由で2020年度の参加を見合わせた方々)を合わせ、領域・職種・地域などのバランスをとって選考しました。机1台に1人とするため参加人数を絞り、第6回は24名で実施しました。
運よく第5波が収束した時期で、会場の東京(四谷)に、首都圏だけでなく、新潟・静岡・愛知・滋賀・京都・奈良・大阪・香川・高知・沖縄からも参集。換気とディスタンスに配慮しながら、熱く語り合い、経験を分かち合いました。
アルコール当事者が4名、家族が2名、薬物の当事者が2名、ギャンブル当事者が1名、家族が2名。支援者は医師・看護師・心理師・ソーシャルワーカー・作業療法士・保健師・薬剤師・弁護士……当事者・家族で支援者もいました。
今回も、オンラインゲーム依存のユニットは、講師と会場をZoomでつなぎました。

最終テストと提出物などから総合的に審査し、24名全員が合格しました。
第6回養成講座のようすを写真でどうぞ。最後に受講者の感想もあります。

アドバイザー養成講座画像

アドバイザー養成講座画像

アドバイザー養成講座画像

アドバイザー養成講座画像

アドバイザー養成講座画像

アドバイザー養成講座画像

アドバイザー養成講座画像

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アドバイザー養成講座画像

アドバイザー養成講座画像

アドバイザー養成講座画像

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養成講座を受講して(認定アドバイザーの感想)

【当事者】

●アルコール当事者(東京)
養成講座を受講させていただき、幸いにして、試験と自分の教育活動案の審査により、アドバイザー資格をいただきました。
私はアルコール依存症当事者で、断酒会会員です。
全国の断酒会にも、先行して当資格を取得しているお仲間がいます。ASKの方々や、今回講師でいらしていた先行アドバイザーの皆さん方とは、これまでも色々ご協力いただいています。
この資格講座の初期から興味はありましたが、日程的に都合がつかず、今回やっと受講が実現しました。コロナ禍で受講人数が絞られた中、受講ができて幸いです。
各種依存症の当事者と全国から参加された医療機関や支援者の方々とご挨拶でき、今後の活動で連携していけそうな点が一番嬉しいです。
講座の内容は多岐にわたり、2日間の時間は充実していました。
皆さんの前でコミュニケーションの練習をさせていただけたのは楽しかったです。
ライフスキルに関しては、意味内容は概ねわかりますが、自分ができるか否かはまだまだわかりません。
今や、情報伝達手段としてPCやパワポ、ネットツールは必須です。
今回アドバイザー資格を得た方々やすでに活動されているアドバイザー仲間たちと連携して活動できれば良いと思っています。

●アルコール当事者(千葉)
私と同じアルコール依存症当事者の方々がアドバイザーとなり、いきいきと活動する様子を依存症オンラインルームにおいて何度も目にしていました。また、アドバイザーの肩書をあちこちで見聞きすることが増えたように感じ、私も仲間に加わりたいと思っていました。今回幸運にも受講となり、依存症界隈にいる様々な方々とつながりたい、という思いで受講に臨みました。
受講者は依存症当事者や家族、様々なジャンルの支援者と本当に多種多様であり、すでにアドバイザーになられた方も考えると、これまで存在しえなかった層の厚い集団となっているように思います。私自身がメンバーに加われたことをうれしく思います。
講座では生の声を通して学べたため、あまりなじみのない他の依存症についてもとても理解しやすかったです。また、予防においてライフスキルの重要性に焦点を当てていることは、今後意識して伝えていきたいと感じました。ロールプレイなどを通して学ぶ機会もあり、楽しみながら同時に仲間意識がより強められました。
予防活動の実践にあたり、どうすれば伝わるのか、対象者に合わせて工夫することが必要であり、熱意+αが必要だと感じました。しかし、助けとなるツールなどお膳立てがあることは、大変ありがたい仕組みだと思いました。
主催者の意気込みをひしひしと感じ、ここでいただいた機会を生かさねばと思いました。今後、全国のたくさんの仲間から勇気をもらいながら連携し、活動していきたいと思います。

●ギャンブル当事者(大阪)
参加できてよかったです。やはり自分がこの業界に携わる仕事がしたいと心の底から思えましたし、その活動をする上での横のつながりができたことが大きいと思います。
6期以外のアドバイザーの方とも今後交流していきながら一緒に活動できたらなと思います。

【家族】

●アルコール家族(滋賀)
いろいろな分野の専門の方々とお会いし、お話しできる機会をいただけて、貴重な2日間になりました。わかりやすく、ご本人やご家族の体験談があり、あまり知らない分野の依存症についても理解しやすかったです。参加する場面が多くあり、楽しく学べました。

●アルコール家族(高知)
対面で講座を実施していただいて本当にありがとうございます。講師の方にお会いできたのはもちろん、参加者のみなさんとお話をすることができて、本当にうれしく思いました。新しい出会いがあり、これからの活動へのヒントも頂くことができ、大切な機会をいただけたと思っています。

●ギャンブル家族(奈良)
アドバイザーとして伝えるべきポイントがパワーポイントでまとまっていて、話し方の例も書かれていてわかりやすかった。これを自分の言葉も交えて話したいと思えた。
また、いろいろな立場の人が依存症のことに熱意をもっておられることや、経験や知恵を分かち合ってもらえたことが、とても参考になり励みになった。
ゲーム依存とギャンブル依存に親和性があること、またゲーム依存について詳しく知ることができた。

●ギャンブル・ネット家族(新潟)
色々な分野の方の話を聞き、交流できたことがとても勉強になりました。
教材はユニットに分かれており、組み合わせて使用する事ができることで幅が広がると思いました。

【支援者】

●社会福祉士・生活困窮者の相談支援員・アルコール当事者(千葉)
私は、生活困窮者の相談支援の仕事をしています。
相談者の中には依存症が疑われる方が多く、その背景の生きづらさや孤立があることは理解していましたが、それに対して、自分はいったい何ができるのだろうか、いつも試行錯誤しながら悩んでいました。正しい知識を身に着けて実践に活かせるようになりたい、という思いから今回の講座を受講いたしました。
講座では、依存症になるメカニズム、社会的な背景などがわかりやすく説明され、理性と心に伝わるアプローチによって依存症への社会の偏見や当事者自身の偏見を変えていき、依存症は回復する病であることを伝えていくことの大事さがよくわかりました。
また、依存物質を使わずに生きていくために、ライフスキルを獲得していくことが回復には必要であることも理解できました。私自身はアルコール依存症の当事者でもありますので、自分自身の体験や、回復している当事者の体験を交えて、自分が働いている地域で、依存症の理解者を増やし、つながれる場を作っていければと考えています。アドバイザーの方たちとのつながりもできて、とても心強い気持ちです。

●心理職(愛知)
内容のレベルが高く、最新のデータ・情報が網羅されており、大変有益であったのと同時に、並々ならぬ情熱を肌で感じました。またスタッフの皆様がいずれも気さくですぐに声をかけてくださり、養成講座の運営としても非常に素晴らしいものでした。
依存症に苦しんでいた人、現在支援を受けている人や支援している人、これから支援者になろうとしている人、現在過去未来の全てがそこにありました。
2年越しでしたが参加できてよかったと思います。

●産業医(千葉)
講師の方々だけでなく、受講者もトークのスキルが高く、非常に面白い研修でした。
ディスカッションでのアドバイスや、参考にできる資料を教えていただいたので、アレンジをして教育に取り組みたいです。若手研修から始め、管理者、最終的に経営層に話をできる機会があればと思います。
疾病教育は「次の一手で何をするか、実践でどう活かすか」悩むことが多いのですが、この養成講座は実際何をするかわかり、実践に生かしやすく相手に伝わる内容でした。講師や受講者の熱意に自分も心動かされました。今後も依存症支援に取り組んでいきます。

●看護師(東京)
色んな立場の参加者だったので、とても臨場感のある研修でした。素敵な出逢いに感謝します。
依存症は、回復が可能な病気です。その一方で、回復に水を刺す、下手をすると回復を妨げる社会の動きがあることに、改めて驚きと怒りを覚えました。

●薬剤師(静岡)
2日間大変充実した講習をありがとうございました。
地域や立場を超えて、人としての生き方の学びが最大の報酬です。
当事者からは依存に至るところから回復へのきっかけ、家族からは支える愛の深さ、様々な立場の支援者のそれぞれのつながり。まさに環境が作り出した生きづらさを受け入れ、共に歩む仲間たちの集まり。
1人のできることには限界がありますが、10年後にはつながりから社会が変わっているだろうと確信できました。
また、実践プランを立てる際には無理かもしれないことでも、発表することでやってみようという意欲がわいてきて、今は講演の場を作るための根回し中です。「ダメ、絶対」教育をしている薬剤師へ正しい知識、回復の実感、ライフスキルを伝達して公衆衛生を担う職能発揮へとつなげていきたいです。

●保健師・児童相談所(神奈川)
当事者・家族のリアルな体験談と教材が連動することで、理解を深められたと思う。
一方的な講義だと脳がすごく疲れるが、この2日間は長かったはずなのに本当にあっという間だった。そして楽しかった。

●社会福祉士、精神保健福祉士(沖縄)
基本になる教材があり、それを対象に合わせて自分なりに組み立てたり、追加したりできるのはとても良いと感じました。
沖縄は専門病院が少なかったり、依存症に関する研修がほぼ無く、支援者がアドバイスをもらえる場や、人がいない環境です。今回の講座に参加して、リアルな話や情報を得る事ができたこと、つながりができたことがとても良かったです。

●精神科医(香川)
アメリカでは、裁判官・検察官・弁護士の皆が依存症の教育を受けているということを初めて知りました。日本でも、各専門職の研修プログラムに入っていくよう働きかけを行ないたいと思いました。

●公認心理師・精神保健福祉士(沖縄)
今後アドバイザーとして活動していくことを前提とした、とても実践的なプログラムで助かりました。
教材がユニットごとに分かれていて、対象者やニーズで組み合わせをアレンジできるところがよかったです。
自分で作ったプランをもとに、実際に活動されている複数のアドバイザーからさまざまな視点でアドバイスをいただけるのはとても有意義だと思いました。2日間を3日間にして、グループワークやディスカッションがもっとできるとありがたいです。