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目次
 
アルハラ110番
調査結果
イッキ飲み防止連絡協議会では、イッキ飲み・イッキ飲ませの防止には、「アルコール・ハラスメント=アルハラ」という、もっと大きな概念からの取り組みが必要と考えました。その手始めとして2000年4月〜5月にアルハラ110番を設置。EメールとFAXでの通報を呼びかけたところ、182件の事例が寄せられました。以下はその概要です。
被害者は社会人が51%、学生が38%。男性が57%と過半数を占めた(女性は27%、残りは不明)。年代別では20代が36%とトップ。続いて10代12%、30代12%とつづき、若年層の被害が目立つ。
加害者は、先輩43%、上司26%と上下関係を背景にアルハラが行なわれていることが分かる。若年層の被害を考え合わせると「新人いじめ」の様相が強い。複数名による加害が70%と、組織ぐるみの加害もうかがえる。
アルハラの具体的内容(一部重複あり) は、(1) 意図的な飲酒の強要…71%(イッキ飲ませ・酔いつぶし・その他の強要) (2) 飲めない人への配慮を欠く行為…27%(飲めない人に飲酒をすすめる・飲み会参加の強要・依存症者への無理解) (3) 未成年者に飲酒をすすめる…15% (4) 酔ったうえでの迷惑行為… 15%(からむ・セクハラ・暴力など・騒音嘔吐による周囲への迷惑・上司の介抱をさせられた)
事例:
●業界団体の新入会員歓迎会で、極端に度数の高い酒を混ぜ合わせた物を個人を狙い撃ちしてイッキ飲ませ。多数がダウン。被害者当人が救急車を手配。自分は急性アルコール中毒で緊急入院(ICU治療)、退院後も2週間くらい体調不良で、会社での信用を失った(社会人)
●大学医学部の部活動では集まりのたびにイッキがある。先輩医師や顧問が同席しても、伝統だからと面白がっている。ビールのイッキは自己紹介代わり、日本酒どんぶりイッキも。「いつか死者が」と心配だが、この狭い世界では先輩後輩の関係は一生つづくので強く抗議できない(学生)
アルハラの影響では、身体的被害が43%で、特に学生に多い。うち、急性アルコール中毒が半数、死亡も10例(9名)報告された。うち2割が医療につながっている。精神的・社会的被害は41%に見られ、社会人が多い。組織を辞めた人が8例、辞めることを検討中の人が4例。
事例:
●会社より1年の海外派遣が決まり、その壮行会で、次々とお祝いの乾杯(主にウィスキー)を受けて倒れ、3時間ほどで死亡。(社会人)
●炭酸がダメな体質なのに、会社の歓迎会で合計ビール大瓶10本分イッキに飲まされ、気がついたら病院に。退院して出社したら「飲めないお前がバカだ」「医者代よこせ」と言われた。結局退社した(社会人)
●飲めないのに無理やりに飲まされて、といってもコップ3分の2程度のビールだが、真夏なのにひどい悪寒と吐き気に襲われ、ダウンジャケットを羽織って布団にもぐりひと晩中うなされた。独り暮しだったので、このまま助からないのではと、無性に怖かった(学生)
アルハラの動機の1位は「伝統・しきたりにのっとって」、2位「場をもりあげるため」、3位「連帯感を深めるため」。集団でのイッキ飲ませでは上記に加えて、「おもしろいから」「自分もかつてやられたから」が目立つ。その他の飲酒の強要(個人から個人へが多く含まれる)では、「男は飲むものといった固定観念や差別意識から」「無理に飲ませると危険と知らなかった」が目立つ。
いやだと言ったら加害者はどうするかについては、6割強が回答した中で「やめるだろう」と答えたのは10例のみ。あとは「反撃される」「とてもいやとは言えない」「ますます強要される」「つきあいに支障がでる」と、断わったら何らかの不利益をこうむるという意見が圧倒的。組織ぐるみのアルハラが多く、強い圧力の下に置かれた被害者の側から、とても断われるものではない。組織が対策に乗り出さないかぎり、根本的な解決は見込めない。
事例:
●仕事の都合で、田舎の飲み会が多い町に引っ越した。まったく飲めないのにしきりにすすめられ、「この町では飲まないとやっていけない。飲みたくないなら、ここから出て行け」と毎回言われる。欠席すら許されない。「医者にも止められている」と言っても、「飲めば治る。訓練が足りない」。もう、この町に居たくない(社会人)
●体質的にアルコールが合わないのを学生時代に知り、社会人になっても、飲み会に行っても決して飲まなかった。ところが会社の課の先輩ふたりに「酒をつき合えない奴は信用できない。何を考えているのかわからない」と言われ、仕事上のコミュニケーションさえも満足に取ってもらえなくなった。数回、報復人事と思われる処遇も(社会人)
●新歓コンパで飲まされた。トイレに逃げても連れ戻される。建物の外に逃げるしかないが、そんなことをしたらサークルにいられない。退部し、その後サークル活動はしなかった(学生)
「アルハラ防止ガイドライン」の提言: アルハラとセクハラとはたくさんの共通性がある。セクハラについては、近年、多くの企業や官公庁、大学などが「セクハラ防止ガイドライン」を施行して、防止対策が進んでいる。そこで協議会では、それらのセクハラ防止ガイドラインをもとに、アルハラ防止ガイドラインのモデルプランを試作。職場・学校などでこれを制定してアルハラ防止に努めるよう、提言している。
冊子「アルコール・ハラスメント」には、より詳細な調査結果報告、遺族の声、アルハラ防止対策などが掲載されています。ぜひお買い求めください。
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