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アルコール関連問題

知識

職場でできるアルコール対策のポイント

「飲酒は、個人のプライベートな行為、職場が立ち入るべきではない」「飲酒運転はモラルで防げる」という感覚では飲酒運転は防止できません。
飲酒運転につながりやすい飲酒習慣を改めないと、本人はそのつもりはなくても、飲酒運転は起きてしまうからです。そして、職員による飲酒運転は、職場にとって大きなリスクになります。
これは、本人、家族、職場、社会の安全と健康を守る対策なのです。

 

(1)徹底した飲酒運転防止体制

運輸会社なら、点呼の強化とアルコール検知器の導入、勤務前8時間の飲酒禁止、営業所内、行先地・宿泊地での飲酒規制など、徹底した飲酒運転防止体制をつくりましょう。
一般企業でも、業務上、車や重機の運転をする職場では、乗務前のアルコール検知や乗務前8時間の飲酒禁止など、飲酒運転を防ぐためのルールを明確にする必要があります。マイカー出勤が多い職場も注意が必要です。
同時に、職場の飲酒風土を見直し、飲み会時は車で行かない、時間を短くし翌日アルコールが残らない量にするなど、明確な方針を打ち出しましょう。

(2)予防知識を広める

日頃から職員や家族に対して、アルコールの分解時間や多量飲酒が翌日の飲酒運転をまねくことなどについての情報を流しましょう。健診などの機会をとらえて、日ごろの飲酒習慣をチェックしたり、アルコール体質判定(エタノールパッチテスト)をやって予防意識を高める方法もあります。アルコールによらない睡眠の方法やストレス管理法についてのセミナーを開くのも一つの方法です。また、家族が気軽に健康管理職などに相談できる雰囲気づくりが重要になります。
※ 腕に消毒用エタノールを塗布したパッチを貼って、皮膚が赤くなるかどうかでアルコールに対する体質をチェックする方法。アルコールは代謝の過程で悪酔いの元凶・アセトアルデヒド(毒物)になる。この物質をスムースに分解できるかどうかをパッチテストで調べ、酒に弱い体質(下戸)か、強い体質(飲みすぎ注意)かを判定。体質ごとに注意事項を知らせて、予防啓発の一助とする。

(3)飲酒問題を見逃さない

運行管理者・安全運転管理者・人事担当者・健康管理職らが連携し、飲酒問題を見逃さないようにします。点呼時にアルコールが検知された、健診で肝機能などの異常が発見された、欠勤が○○日ある……など、事実を具体的にリストアップします。「<飲酒問題の兆候>職場で早期発見するためのチェックリスト」を参考にしてください。

(4)介入に向けて関係者の調整をする

関係者(運行管理者・安全運転管理者・人事担当者・雇用者・保健師や嘱託医などの健康管理職、家族)が連携し、情報を共有した上で意思統一をはかります。
この際に、
<1>アルコール依存症の専門治療を受けるのが仕事を続ける絶対条件であり、それを拒否すれば職を失う可能性がある、
<2>治療を受けて回復すれば復職にあたり不利な扱いはしない、
ことを確認しておきます。
関係者の間に誤解や偏見があると、意思統一ができません。<職場の飲酒運転対策チェック>を参考にしてください。

(5)本人に介入する

関係者を集めた席に本人を呼び、介入を行ないます。本人は問題を隠そうとして、さまざまな言い訳をするものです。責める雰囲気があるとこうした否認や抵抗を強めることになるので、冷静に事実を伝え、「治療を受けて回復すれば復職できるが、治療を拒否すれば職を失いかねない」ことを穏やかに話します。治療機関の情報を前もって集めておくと、その後の流れがスムースにいきます。
職業運転者の場合、アルコール依存症という病気を放置せず治療を受けることは、仕事を続けるための絶対条件です。職場は、本人にこの病気のことを知らせ、治療をすすめる社会的責任があります。職場からの介入は効果が大きいことがわかっています。

職場で早期発見するためのチェックリスト

以下に、職場でのチェックリストをあげておきます。アルコール依存症が進行するにつれて、このような兆候が目についていきます。

【酒臭】
□ 二日酔いで出勤してくる
□ 点呼時や乗務中に酒臭がする
□ (酒臭を隠すため)点呼のときにいつも後ろにいる
□ 点呼直前にタバコを吸ったり、ガムをかんだりして酒臭を隠す
□ 点呼時にアルコールが検知される

【欠勤】
□ その日になって急に休み、シフトに穴を開ける
□ 休み明けにしばしば休む
□ 風邪や腹痛などで休む回数が他の人より多い
□ 家族の病気や法事など、言い訳めいた欠勤がよくある
□ 早々と有休を使いきってしまう
□ 長期欠勤をする

【体調不全】
□ 水を飲みに行ったり、トイレに行く回数が多い
□ 休憩中に、具合悪そうに横になっている
□ 顔色が悪く、むくみがある
□ 下痢気味で、駐車するやいなやトイレに駆け込むことがある
□ 健康診断で、肝機能の異常や高血圧などを指摘されている
□ 出勤するが、調子が悪いと言って帰宅する

【ミスや事故】
□ ちょっとした物損事故(ガードレールや電柱にこするなど)を起こす
□ 坂道でクラッチとアクセルの操作がスムースにできない
□ 人身事故を起こす

【勤務態度など】
□ なんとなくイライラしている
□ 仕事への意欲にムラがある
□ 注意をすると、言い訳したり、けんか腰になったりする
□ しつこく愚痴めいた話をし、同調を求める
□ 「酒飲み」「酒に強い」「酒好き」「酒癖が悪い」などの評判が定着している
□ 給料を前借したり、同僚から金を借りたりする
□ 乗客や顧客から苦情がでる
□ 職場で孤立する

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