アルコールが胎児にどれほどの影響を与えるかは、飲酒量だけでなく、母親の年齢・出産回数・栄養状態・体重・飲み方・アルコールへの感受性・喫煙の有無などによっても変わってくると考えられ、今も研究が続けられています。実際、上の子より下の子に障害が重く出るケースがよく見られます。
胎児のアルコールへの感受性も、カギとなっているようです。双生児のケースで、同じ量のアルコールにさらされていたはずなのに、一人は影響を強く受け、もう一人はさほどではない、ということもあるのです。
飲み方としては、血中アルコール濃度が高くなるほど(早いピッチで飲む、強い酒を飲む、空腹時に飲む、大量に飲むなど)胎児へのリスクは高まるだろうと考えられていますが、食事をしながらゆっくり飲めば安全という保障はありませんし、安全量もわかっていません。
このようなわけで、今のところ、「安全のため、妊娠中は飲酒しないようにしましょう」としか言いようがないのです。
ただし、妊娠中に飲酒したら、即、子どもに障害が出るということでもありません。何の影響もない場合もあること、だからと言って、次の妊娠でも飲んで大丈夫というわけではないことを覚えておいてください。
(2003年11月8日FASD国際シンポジウムにおけるエドワード・ライリー博士の講演をもとにASKで構成)
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妊娠中・授乳中の飲酒は、赤ちゃんにどう影響するの?
厚労省「健康日本21<第2次>」に対応した内容です。
ASKリバーシブル予防パンフ①『妊娠とアルコール/女性とアルコール』
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