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目次
 
妊娠とアルコール
 アルコールによる胎児への障害は、
 100%予防できます。
 予防のためのメッセージを、
 あなたの周囲に広めてください。

妊娠中の飲酒は、出生異常と発達の障害を引き起こす要因になります。
妊娠中の飲酒が胎児にもたらす障害を「胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)」と呼んでいます。日本では調査がありませんが、アメリカでは100人に1人、イタリアでは2〜4人、南アフリカやロシアではそれ以上というデータがあります。

FASDは妊娠中に飲酒しないことで、100%予防可能です。
しかし一般の人だけでなく、保健医療の専門家でさえこの問題について知らない人が多く、それが予防とサポートの妨げになっています。そのため1999年に欧米の啓発団体が連携し、9月9日を「国際FASD啓発デー」とすることに決めました。

日本でも女性の飲酒率が急増、20代前半では8割を超えています。
そのため、ASKも2014年から国際キャンペーンに参加し、日本の窓口となっています。

国際FASD啓発キャンペーン
◆えっ、お酒の瓶の中に赤ちゃんが!!!

この国際キャンペーンには、これまでに世界およそ30ヵ国の60団体(公的機関・研究所・大学・啓発団体・FASD家族団体など)が参加を表明。日本からは、ASKと主婦連が加わっています。

キャッチフレーズは、TOO YOUNG TO DRINK<飲むには早すぎる>。ビジュアルはお酒の瓶に入った胎児です。

この強烈なビジュアルを作ったのは、イタリアにあるベネトン・グループのコミュニケーション研究センター・Fabricaで、無償協力です。
Fabricaでは多文化制作チームを編成してアイデアを練り、採用されたのが、いろんな国のいろんなお酒の瓶の中にいる胎児のビジュアルでした。ワイン、ビール、シャンペン、ウィスキー、ウォッカ、ラム酒の瓶が使われました。
写真の赤ちゃんは生後7日目。両親がキャンペーンの趣旨に賛同して撮影に協力しました。実際に瓶に入れたわけではなく、合成です。

ポスターとリーフレットは英語で作られ、現在までに、フランス語・イタリア語・ポーランド語・ポルトガル語・スロバキア語・スペイン語・日本語に訳されています。(ポスター日本語訳 リーフレット日本語訳


2015年 ASK事務所周辺での掲示
※クリックで拡大
隅田川付近 隅田川付近
清洲橋上 水天宮
 
2015年 主婦会館での掲示
 
2015年 主婦会館での掲示
 
2014年 渋谷交差点での掲示
※クリックで拡大
2014年9月9日渋谷01 2014年9月9日渋谷02 第1回国際キャンペーンとして、9月9日の9:09に、世界各地で、「ビジュアルを使った垂れ幕を街頭に広げる→写真を撮る→ネット上にUPする」という街頭活動を実施。
   

2014年9月9日渋谷03 2014年9月9日渋谷04 2014年9月9日渋谷05 
2014年9月9日渋谷06 2014年9月9日渋谷07 2014年9月9日渋谷08


 
妊娠中の飲酒のリスクについて
広く知らせるキャンペーンに協力を!
1.ASKではこのビジュアルを、ホームページ、Facebook、Twitterなどさまざまな媒体で広めています。情報の拡散にご協力をお願いします。その際、Twitterにはハッシュタグ、♯tooyoungtodrink をつけてください。
2.キャンペーンに正式に参加し、垂れ幕、日本語版ポスターやリーフレットなどの啓発グッズを自前で作成して掲示・配布していただける団体は、ASKまでお申し出ください。
   

◎啓発ポスターの和訳
TOO YOUNG TO DRINK
<飲むには早すぎる>

妊娠中の飲酒は、胎児に対して、生涯にわたる障害を生じさせる可能性があります。
胎児を育む9か月は、その子の一生涯へと続くのです。
アルコール・フリーで過ごしましょう。
妊娠中の飲酒による胎児への障害は、胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)と呼ばれます。
アルコールは、胎児の脳、心臓、目、他の臓器を痛めるおそれがあります。
FASDをもって生まれた子どもたちは、学習、行動のコントロール、友だちをつくることに苦労するおそれがあるのです。
FASDは周囲のみんなに影響を与えます。
しかし、100%予防が可能です。
一緒にFASDを予防しましょう!


※クリックで拡大
   

◎啓発リーフレットの和訳
TOO YOUNG TO DRINK
<飲むには早すぎる>

妊娠している女性が飲酒すると、お腹の赤ちゃんも飲酒することになります。
アルコールは赤ちゃんには有害です。飲酒には早すぎるのです!

FASD
胎児性アルコール症候群(FAS)と胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)は、妊娠中に飲酒することで赤ちゃんがもつ問題に対する名称です。アルコールは発達遅滞、出産障害を生じさせ、脳にダメージを与えるおそれがあります。FASDをもって生まれた子どもは、一生涯の課題に直面することになります。
 

Q アルコールはどのように赤ちゃんに影響を与えるのでしょう?
アルコールは赤ちゃんの成長、とくに脳に影響を与えます。赤ちゃんは小さめで、たくさん泣くかもしれません。そして大きくなるにつれて、多動で扱いがむずかしくなり、学校での学習の問題をもつかもしれません。ティーンエイジャーになると、学校に行かなくなったり、仕事を続けられなかったり、犯罪的な行為に巻き込まれたりする子もでてきます。

Q どのタイプのアルコール飲料も害があるのですか?
そうです。ワイン、ビール、リンゴ酒、食前ワイン、果物風味のアルコール飲料、焼酎・ウィスキー・ウォッカ・ラムなどの蒸留酒、どれも赤ちゃんにとって有害です。すべてのアルコール飲料が赤ちゃんには害があるのです。

Q どのくらい飲むと害があるの?
妊娠中あるいは妊娠を計画中に、飲酒して安全な量や時期はありません。少量のアルコールでも害があります。妊娠中は「まったく飲まない」のが、もっとも安全です。

Q FASDは予防できる?
はい、妊娠中あるいは妊娠を計画中に、アルコールを飲まなければいいのです。

Q 私の友人は妊娠中に飲酒していたけれど、子どもは健康です。
母親と子どもによる個人差があります。同じ人でも妊娠ごとに違います。子どもに害を与えるリスクは、避けるのが賢明です。

Q 私は妊娠中ですが、飲酒していました。
飲酒をやめるのに遅すぎるということはありません。もし、今、あなたが飲むのをやめれば、赤ちゃんはより健康になれるでしょう。

Q 私は、今は妊娠していませんが、飲酒習慣があります。将来、FASDのリスクを避けるためにはどうしたらいいのでしょう?
もしあなたが赤ちゃんをほしいと思っている、あるいは避妊していないとしたら、飲酒はやめましょう。アルコールによって、妊娠しにくくなりますし、流産のリスクも増加します。そしてアルコールは、受胎の瞬間からずっと、胎児にとって有害なのです。

Q 父親はどうすればいいのですか? 友人や家族、他の人はどうすればいいのでしょう?
父親は、飲酒しないという母親の決断に敬意をはらって、サポートすることができます。その間は自分も飲酒しないという父親もたくさんいます。私たちの社会では、飲酒は社交上、大きな役割を果たしています。そのため妊婦であっても、飲まなければいけないと感じることがあります。友人や家族は、飲酒しないという妊婦の意志を尊重し、パーティーやバーなど、彼女が妊娠前に飲酒していた場を避けるようサポートしましょう。これから母になる人を支えるのは、私たちすべての責任です。

Q 私の子どもはFASDなのではないかと思います。
医師や保健師に相談しましょう。お子さんに何か心配がある場合は、たとえば発達障害のケアや、学習面での支援、親としてのサポートを受けることもできると思います。ご自身の飲酒について相談したい場合も、保健所や精神保健福祉センターが力になってくれます。

これまでのASKの活動とキーワード
◆2003年に開催したFASD国際シンポジウム
2003年11月8日、ASKでは、独立行政法人・福祉医療機構(子育て支援基金)からの助成を得て、アメリカから第一線の研究者と障害児教育スペシャリストをお呼びし、日本での対策を考えるFAS国際シンポジウムを開催しました。そして、日本でも予防対策が急務であると確信しました。
シンポジウムでは、パネリストとフロアが長時間に渡って真剣に討議し、予防に向けての合意事項を導き出しました。それが、予防のためのメッセージです。どうぞ、このメッセージを日本中に広めてください。
日本では、近年、若い女性の飲酒が急増しています。しかし、妊娠中の飲酒のリスクについては日本ではまだあまり知られていません。2000年の乳幼児身体発育調査では、18.1%の妊婦が妊娠中に飲酒していたという数字が報告されています。
一方、欧米では1970年代以降、アルコールが胎児の脳にどのような障害をもたらすかについての研究が進み、酒類の容器に警告表示を義務づけるなど、国を挙げて予防やケアに力を尽くしているのです。
私たちは、それぞれ、さまざまな個性をもって生まれてきます。ときにはそれが障害と呼ばれることもあります。先天性の障害の多くは、原因がわからず防ぐことができません。でも、アルコールによるものは100%予防が可能です。予防できるものはぜひとも予防して、生まれてくる子どもたちが重荷を負うリスクを少しでも減らす努力をしていかなければいけないと思います。


妊娠中の女性が飲酒すると……<予防のためのメッセージ>

「FAS国際シンポジウム」のプログラム 2003.11.08

FAS国際シンポジウム報告集 A4判96ページ(ZIP圧縮ファイル:11.7MB)

キーワード
●日本の若い女性の飲酒  ●乳幼児身体発育調査  ●警告表示
●胎児性アルコール症候群(FAS)と胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)
●個人差が大きいアルコールの影響 ●妊娠の週数と胎児の発達
●アルコールが胎児の脳に与える影響
 

◆国際シンポジウム以降の活動とその成果
2004年2月26日、妊娠中の飲酒のリスクに関し、警告表示の実施を酒造酒販関連団体(ビール酒造組合、日本洋酒酒造組合、日本酒造組合中央会、日本蒸留酒酒造組合、全国小売酒販組合中央会、日本フランチャイズチェーン協会、日本チェーンストア協会)に要望。厚生労働省食品安全委員会国税庁にも予防対策を要望しました。

2004年5月10日、ビール酒造組合が6月からラベルや製品に警告表示をつけると発表。文言は、「妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与える恐れがあります」。5月20日に日本洋酒酒造組合と日本ワイナリー協会が、6月11日には日本蒸留酒酒造組合が同様の文言の採用を発表しました。

2004年5月20日、日本酒造組合中央会は「妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に影響するおそれがありますので、気をつけましょう」という文言を発表。これで、すべての酒類に妊娠中・授乳期の飲酒に関する警告表示が入ることになりました。ASKでは引き続き、テレビCMなどの広告にも入れるように酒類業界に働きかけています。

2004年6月22日、食品安全委員会の企画専門調査会は、妊婦のアルコール摂取や、成長促進用にホルモン剤が使われた牛の肉など6テーマについて、健康への影響を調べる方針を決めました。

2013年12月7日、アルコール健康障害対策基本法が成立。「この法律においてアルコール健康障害とは、アルコール依存症その他の多量の飲酒、未成年者の飲酒、妊婦の飲酒等の不適切な飲酒の影響による心身の健康障害をいう」と定義され、アルコール健康障害の発生、進行及び再発の各段階に応じた防止対策を適切に実施することが理念に明記されました。

 
出版物
ASKリバーシブル予防パンフ
↓報告集の配布は終了致しました。同内容のPDFファイルのダウンロードはこちらからどうぞ。(ZIP圧縮ファイル:11.7MB)
FAS国際シンポジウム報告集
「妊娠中の飲酒」がもたらす次世代への影響と対策
A4判96ページ
発行:特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
予防のためのメッセージ
 FAS国際シンポジウム組織委員会より
組織委員長からのごあいさつ
 小林秀資(前・国立保健医療科学院院長、現・長寿科学振興財団理事長)
第一部 来日特別講演
 ●胎児とアルコール――脳と行動に及ぼす影響
  〜アメリカでの最新研究から〜
  エドワード・ライリー
  (サンディエゴ大学教授 行動奇形学センター所長)

 ●FASD――援助と希望の物語
  デブラ・エベンセン
  (国立FASD専門家向けセンター教育スペシャリスト)

第二部 パネルディスカッション
(1)パネリストの発表
 ●わが国における女性の飲酒とFASの現状

  樋口進(国立療養所久里浜病院 副院長)
 ●軽度発達障害から胎児性アルコール症候群を考える
  〜責めあうことよりも、できることから始める〜
  田中康雄(国立精神・神経センター精神保健研究所 児童・思春期精神保健部 児童期精神保健研究室長)
 ●周産期医療からみた妊婦の飲酒の問題
  久保隆彦(国立成育医療センター 周産期診療部産科医長 日本産科婦人科学会周産期委員会小委員)
 ●先天異常モニタリング調査からみた
  母体アルコール摂取による胎児への影響

  黒澤健司(神奈川県立こども医療センター遺伝科医長/日本小児科学会)
 ●エタノールによる脳発達障害 〜ラットモデルを用いた観察〜
  坂田ひろみ(徳島大学医学部 発生発達医学講座 機能解剖学分野)
 ●妊娠中の飲酒の危険性をどう伝えればいいのか?
  今成知美(特定非営利活動法人ASK代表)
(2)フロアを交えたディスカッション
参加者の感想
資 料