妊娠とアルコール

アルコールによる胎児への障害は、
100%予防できます。
予防のためのメッセージを、
あなたの周囲に広めてください。

 

 日本では、近年、若い女性の飲酒が急増しています。
 しかし、妊娠中の飲酒のリスクについては日本ではまだあまり知られていません。2000年の乳幼児身体発育調査では、18.1%の妊婦が妊娠中に飲酒していたという数字が報告されています。
 一方、欧米では1970年代以降、アルコールが胎児の脳にどのような障害をもたらすかについての研究が進み、酒類の容器に警告表示を義務づけるなど、国を挙げて予防やケアに力を尽くしているのです。
 2003年11月8日、ASKでは、独立行政法人・福祉医療機構(子育て支援基金)からの助成を得て、アメリカから第一線の研究者と障害児教育スペシャリストをお呼びし、日本での対策を考えるFAS国際シンポジウムを開催しました。そして、日本でも予防対策が急務であると確信しました。
 私たちは、それぞれ、さまざまな個性をもって生まれてきます。ときにはそれが障害と呼ばれることもあります。先天性の障害の多くは、原因がわからず防ぐことができません。でも、アルコールによるものは100%予防が可能です。予防できるものはぜひとも予防して、生まれてくる子どもたちが重荷を負うリスクを少しでも減らす努力をしていかなければいけないと思います。
 シンポジウムでは、パネリストとフロアが長時間に渡って真剣に討議し、予防に向けての合意事項を導き出しました。それが、予防のためのメッセージです。
 どうぞ、このメッセージを日本中に広めてください。
 なお、「予防のメッセージカード」をご希望の方は、こちらからお申し込みください。

もくじ

妊娠中の女性が飲酒すると……<予防のためのメッセージ>

「FAS国際シンポジウム」のプログラム 2003.11.08

予防のメッセージカード<申し込みフォーム>

キーワード

妊娠中の飲酒のリスクを伝えるよう、酒類業界と関係省庁に要望書を提出しました

妊娠中の飲酒のリスクに関し、警告表示の実施を酒造酒販関連団体(ビール酒造組合、日本洋酒酒造組合、日本酒造組合中央会、日本蒸留酒酒造組合、全国小売酒販組合中央会、日本フランチャイズチェーン協会、日本チェーンストア協会)に要望。厚生労働省食品安全委員会国税庁にも予防対策を要望しました。

ビール酒造組合、6月からラベルや製品に警告表示をつけると発表

2004年5月10日、ビール酒造組合が6月からラベルや製品に警告表示をつけると発表。文言は、「妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与える恐れがあります」。5月20日に日本洋酒酒造組合と日本ワイナリー協会が、6月11日には日本蒸留酒酒造組合が同様の文言の採用を発表しました。

日本酒造組合中央会は5月20日に「妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に影響するおそれがありますので、気をつけましょう」という文言を発表。

これで、すべての酒類に妊娠中・授乳期の飲酒に関する警告表示が入ることになりました。ASKでは引き続き、テレビCMなどの広告にも入れるように酒類業界に働きかけています。

妊婦の飲酒・健康への影響調査へ(食品安全委員会 )

食品安全委員会の企画専門調査会は2004年6月22日、妊婦のアルコール摂取や、成長促進用にホルモン剤が使われた牛の肉など6テーマについて、健康への影響を調べる方針を決めました。

 

※報告集の配布は終了致しました。同内容のPDFファイルのダウンロードはこちらからどうぞ。(ZIP圧縮ファイル:11.7MB)
FAS
国際シンポジウム
報告集
「妊娠中の飲酒」がもたらす次世代への影響と対策
予防のためのメッセージ
 FAS国際シンポジウム組織委員会より
組織委員長からのごあいさつ
 小林秀資(前・国立保健医療科学院院長、現・長寿科学振興財団理事長)
第一部 来日特別講演
 ●胎児とアルコール――脳と行動に及ぼす影響
  〜アメリカでの最新研究から〜
  エドワード・ライリー(サンディエゴ大学教授 行動奇形学センター所長)
 ●FASD――援助と希望の物語
  デブラ・エベンセン(国立FASD専門家向けセンター教育スペシャリスト)
第二部 パネルディスカッション
(1)パネリストの発表
 ●わが国における女性の飲酒とFASの現状
  樋口進(国立療養所久里浜病院 副院長)
 ●軽度発達障害から胎児性アルコール症候群を考える
  〜責めあうことよりも、できることから始める〜
  田中康雄(国立精神・神経センター精神保健研究所 児童・思春期精神保健部 児童期精神保健研究室長)
 ●周産期医療からみた妊婦の飲酒の問題
  久保隆彦(国立成育医療センター 周産期診療部産科医長 日本産科婦人科学会周産期委員会小委員)
 ●先天異常モニタリング調査からみた
  母体アルコール摂取による胎児への影響
  黒澤健司(神奈川県立こども医療センター遺伝科医長/日本小児科学会)
 ●エタノールによる脳発達障害 〜ラットモデルを用いた観察〜
  坂田ひろみ(徳島大学医学部 発生発達医学講座 機能解剖学分野)
 ●妊娠中の飲酒の危険性をどう伝えればいいのか?
  今成知美(特定非営利活動法人ASK代表)
(2)フロアを交えたディスカッション
参加者の感想
資 料

A4判96ページ

発行:特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)