1. 子どもたちを守るために
 これは大変な事態です! 全国の中・高生11万人を対象にした厚生省の調査からも、中学生の6割近く、高校生の7割以上が飲酒している実態が浮かび上がっています。大人ばかりか、子どもたちまでがアルコールの大量消費に取り込まれてしまっているのです。 十代からの飲酒は依存症やアルコール関連疾患のリスクを高めます。  子どもたちを守るためには、お酒についての社会規制を整備するとともに、害についての情報を大人にも子どもにも与えることが必要。 大量消費社会ではなく、子どもを健康に育てる社会へ。その転換は、私たち大人の責任。それぞれの持ち場で、一歩踏み込んだ努力をしてほしい。次の対策を関係機関に提言します。

【社会規制】
◎酒類自動販売機の禁止を法律で定めよう!
世界中で、お酒を自由に自販機で売れるのは日本だけ。酒類メーカーはすでに自販機の斡旋・貸与を中止し、小売酒販組合は2000年までの撤廃を決議。けれど一方では「カード式」自販機などの抜け道も。何の強制力もない現状では、完全撤廃は難しい。一切の酒類自販機を法律で禁止し、違反には罰則を。それまで各自治体は、条例で撤廃を推進してほしい。
◎未成年者飲酒禁止法を改正しよう!
現行法は「未成年者と知らずに売った」という言い訳が通用する。「成人だと確認する」のが酒販店・飲食店の責任であることを明確化し、営業停止や免許停止を含む罰則を。
◎酒販免許の所轄を厚生省に移そう!
現行の免許制度は、酒税とのからみで国税庁の所轄。しかし、すでに酒税徴収という面での酒販免許の存在意義はない。今日、その意義は社会規制にあり、国民の健康を守るという見地から所轄を厚生省に移すべきである。その際、飲食店も免許制度に組み込んでほしい。当面の改善策として、早期に実現してほしいことを以下にあげる。 1酒類販売管理者の設置(保健所管轄で、アルコール関連問題の研修を義務づける)2対面確認販売(成人かどうか確認してから売る体制をつくる)  3レジ・陳列ケースに「未成年者には販売しません」と警告表示 4スーパー等での酒類専用レジの設置 5コンビニでの深夜早朝販売規制
◎酒類のテレビCMをやめてもらおう!
タバコのテレビCMが消えた。次はお酒である。中止までの移行措置として、メーカー・テレビ局・広告代理店は、時間帯や表現の自主規制を徹底してほしい。CM2本に対して害の情報を1本流すといった「フェアネス・ドクトリン」の導入も検討したい。
◎お酒のラベルに警告表示を入れよう!
製造物責任法もできた。酒類メーカーは、未成年者の飲酒禁止だけでなく、健康への害、妊娠中の飲酒への害など、飲酒の危険性を積極的に表示すべきである。

【予防教育】
◎予防教育には3つのポイントを組み込もう!
 1 自己信頼
 2 正しい知識
 3 自分を守る技術
◎予防教育は小学校からはじめよう!
小学校からの予防教育を。飲むのが普通になっている中・高からでは遅すぎる。
◎養護教諭やスクール・カウンセラーの活躍を推進しよう!
養護教諭を2人体制にして予防教育の中心に。スクール・カウンセラーとの協力ができれば、家族問題や飲酒・薬物問題への援助もスムーズになる。そのための専門的な研修や連携システムを。
◎モデルとしての大人の生き方を示そう!
大人が子どものモデルとなって、アルコールに依存しない「健康的な生き方」を示す必要がある。アルコールの害についての知識に加えて、ストレスへの対処法、コミュニケーション技術、自己表現方法などについて、親や教職員が学ぶための場や機会を!

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