2004年2月26日

国税庁長官
寺澤辰麿 様

特定非営利活動法人ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)
代 表  今成知美
〒103-0007中央区日本橋浜町3-19-3-2F
【3月15日移転】〒103-0007中央区日本橋浜町3-16-7-7F
Tel 03-3249-2551 Fax 03-3249-2553

主婦連合会     
会 長  吉岡 初子
〒102-0085 千代田区六番町15 主婦会館プラザエ3F
Tel 03-3265-8121 Fax 03-3221-7864


「妊娠中の飲酒」のリスクを伝える
警告表示についての要望書

 日本では、近年、女性の飲酒が急増しています。世論調査によると、20代の女性の飲酒率は1968年には24%でしたが、87年には54%と2倍以上の伸びを示しています。2000年の東京都の調査では74%にまで至っています。
 しかし、妊娠中の飲酒のリスクについては日本ではあまり知られておらず、2000年の乳幼児身体発育調査では、18.1%の妊婦が妊娠中に飲酒していたという数字が報告されています。この数字は、FASの発生率が1000人に1〜2人といわれているアメリカの妊婦の飲酒率と変わりありません。
 欧米では1970年代以降、アルコールが胎児にどのような障害をもたらすかについての研究が進み、国を挙げて予防やケアに力を尽くしてきました。アメリカでは、1981年に「妊娠中の女性(あるいは妊娠の可能性のある女性)は、アルコール飲料を摂らないよう、さらに、食品や薬品のアルコール含有量を認識するよう勧告する」という公衆衛生局長官の勧告が出ており、法律によって、すべてのアルコール飲料に「先天性障害の危険性があるため、妊娠中の女性はアルコール飲料を飲んではいけません」という警告表示がつけられています。そして多くの州が、酒販店や飲食店での店内表示を条例で定めています。
 昨年11月ASKが開催した国際シンポジウムでは、アメリカから第一線の研究者と教育スペシャリストが来日、講演会とパネルディスカッションが行われました。その中で、アルコールが胎児に与えるさまざまな影響について多くの事実が示されましたが、衝撃的だったのは、胎児の脳に与える影響の深刻さです(添付の報告集参照)。
 アルコールは催奇性因子であり、胎児への安全量はわかっていないのです。多くの酒類メーカーが女性向けの商品を販売し、現実に女性の飲酒率が急上昇している今、製造物責任法の観点からいっても、酒類メーカーには、妊娠中の飲酒のリスクをきちんと伝える責任があります。
 つきましては、酒造・酒販業界の監督官庁として、以下の対策を早急にとられるよう要望します。

1)酒類のラベルおよび広告に「妊娠中の飲酒」に関する警告表示を入れるよう義務づけること
2)販売店においても、店内に同様の表示をするよう義務づけること

以上

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