ASK 25年の活動の成果
2008年6月14日 25周年記念総会

1次予防

(1)未成年者の飲酒防止活動(予防教育の推進と社会規制の整備)

★中・高生の飲酒実態調査 1984年〜88年
日本で初めて中・高生の飲酒実態アンケート調査を3回実施し、飲酒率の伸びと予防対策の必要性を提言。新聞・テレビに大きく取り上げられて世論が動き、学校での予防教育や社会規制整備への道を拓いた。
中・高生の飲酒実態調査
   
★教師向け「ASK夏季学習会」 1988年〜
予防教育のノウハウ、若年の依存症回復者が自分を語るコーナー、予防に欠かせないライフスキルなど、教育現場で役立つ企画を心がけている。19年間に延べ1270人が参加。
教師向け「ASK夏季学習会」
   
★ASK方式の予防教育 1990年〜
1990年に中・高生、91年に大学生、2000年に小学生向けも加えた予防教育の出張講座を実施。海外視察も行ない、独自のパネルやロールプレイを用いた参加型プログラムを開発。依頼に応じ、17年間に出張講座を全国の小・中・高・大約450校で実施。
ASK方式の予防教育
   
★アルコール体質判定 1988年〜
エタノールパッチテストによって「ぜんぜん飲めない族」「ホントは飲まない族」「飲みすぎ注意の危ない族」の3つのタイプに判定し、体質ごとの注意点と低リスクの飲酒のめやすを知らせるキャンペーンを実施するためのキットを製作。2005年からはジェルにエタノールが含まれるタイプも加わる。
アルコール体質判定
   
★酒類自販機撤廃 1984〜2000年
酒類自動販売機撤廃に向けて、署名運動(平成1年/1万名超)、はみ出し自販機調査(1990年/酒類自販機の7割が道路にはみ出し)、提言活動(1985・90・92・93・94・96・98・99・2000年)を積み重ねた結果、1991年に東京で開催されたWHOのアルコール部会で禁止勧告が出され、全国小売酒販組合中央会が2000年5月以降の撤去を決議。ビール酒造組合も斡旋を中止。
酒類自販機撤廃
   
★表示やCMへの規制 1984年〜
中・高生の飲酒実態調査を発端に、未成年者にアピールするCM等の自粛を酒類メーカーに要請。その後も、清涼飲料と紛らわしい低アルコールリキュール類の表示の実態を調査し、繰り返し改善を提言(平成99・00・01・02年)した結果、02年、日本洋酒酒造組合が表示に関する自主基準を作成。
酒類メーカーに対する提言活動を頻繁にしていく中で、しだいに大手メーカーの意識が変化。1991年以降、アルコール問題を扱う専門部署を置く社も現れ、適量広告や教育ビデオの無料配布など、予防に踏み込んだ活動も行なわれるようになった。

表示やCMへの規制
表示やCMへの規制


(2)イッキ飲み・アルコールハラスメント防止 1992年〜

1992年、イッキ飲ませ被害者遺族とともに、FAXによる「イッキ飲み被害110番」を実施。報告会を兼ねたシンポジウムを開催し、報告集を関係機関に送付。
93年からは遺族が設立したイッキ飲み防止連絡協議会の事務局を担い、大学生協や酒類業界の協力も得て、15回の啓発キャンペーンを運営。例年、全国の大学約650校にポスター・チラシを送付。2000年には「アルハラ被害110番」も実施して報告集を発行。1999年からはピンバッジやコースターなど「お断りグッズ」を製作し、希望者にプレゼントしている。
遺族による裁判へのサポートも行なってきた。急性アルコール中毒による救急搬送数は減少傾向にある。

(3)妊娠中の飲酒のリスクに関する啓発 2003年11月〜

2003年、米国から専門家2人を招聘し、日本初のFAS国際シンポジウムを福祉医療機構の助成で開催。産科婦人科学会・小児科学会からも参加を得て、胎児性アルコール症候群に関する日本で初めての国際シンポジウムを開催、保健師・助産師ら約200人が参加。マスコミに大きく取り上げられる。当日の合意事項まとめた予防のメッセージカードを20万枚、報告書(※配布終了。PDF<11.7MB>ダウンロードをご希望の方はこちら)4000部を、全国の保健所・精神保健福祉センター・女性センター・看護協会・助産師協会等の関係機関に配布するとともに、関係機関に周知を要請した。その結果、2004年、酒類メーカー全組合が容器への警告表示を実施。福祉医療機構の事業評価でも、「特に優れた事業」と認定された。
デブラ・エベンセン(左)と
エドワード・ライリー(右)

(4)ホームページでの情報提供 1997年3月〜
★総合サイト  
1997年からアルコール問題を網羅した大型サイト「ASKのページ」運営。イッキ・アルハラ飲酒運転アルコール依存症AC薬物乱用妊娠とアルコールなど幅広いテーマで情報提供。
トップページだけで11年間に65万超のアクセスがある。
飲酒運転では、Yahooニュースに関連サイトとして掲示される。
総合サイト
   
★子ども向けサイト  
2002年、小学校での予防教育開始にあわせ、社会福祉医療事業団から助成を受けて、アルコール・薬物・タバコ予防の子ども向けアニメサイト「ASKキッズ」を制作。Yahooキッズに登録されてからは、日々感想が届くようになり、6年間のアクセス数は約18万超。このサイトをもとに小学校で劇の上演も行なわれた。回復者に質問できるコーナーも人気。
03年には、アルコール・薬物の予防に効果をあげるライフスキル教育を推進するため、「自分らしく生きるための道具箱」をアニメ制作した。思春期向けだが予想外に大人のアクセスも多く、5年でアクセス数21万を超えた。
ASKキッズ
自分らしく生きるための道具箱

2次予防・3次予防

★ASK電話ガイド 1984年〜
設立の翌年、ボランティアでスタート。全国の相談先の情報提供をしている。23年間に、1万2千件超の相談を受ける。初期はアルコール依存症だけだったが、現在では薬物・ギャンブル・ショッピング・ACなど範囲が広がっている。
自分らしく生きるための道具箱
   
★相談医療機関等調査とガイドブック発行 1987年〜
依存症の相談医療機関・自助グループに独自のアンケート調査を行ない、社会資源を網羅したガイドブックを発行。この分野の援助者らにとって必携の情報源となっている。その後もアディクション全般に範囲を広げて調査を継続し、情報を更新している(87年・90年・94年・02年)。
相談医療機関等調査とガイドブック発行
   
★ASKアルコール通信講座 1996年〜
1996年に依存症への対応を学ぶ「ASKアルコール通信講座」を開講、11年間に<基礎クラス>は約2930人。97年に開講の<介入技法トレーニングクラス>は約580人が受講。04〜05年に開講した共依存からの回復をテーマにした<通信セミナー・私を生きるスキル>は延べ1450人が受講。
ASKアルコール通信講座
   
★季刊Be!の発行 1985年〜
1985年、お酒とからだと社会を考える雑誌「季刊アルコール・シンドローム」創刊。時代とともにテーマが広がり、1997年、依存症・家族・AC…回復とセルフケアの最新情報「季刊Be!」に改題。創刊以来、当事者・家族・援助者が共通に読め、交流しあえる雑誌を目指す。
季刊Be!の発行
   
★依存症やACに関する書籍等の発行 1985年〜
アルコールで悩むあなたへ」「アルコール依存症を知る!」「あなたが変わる 家族が変わる(※後に「家族読本」に改題)」「家族に贈る回復の法則25」「松村春繁〜断酒会初代会長」「酒のない人生をはじめる方法」「飲まない幸せを手にする方法」「家族が幸せを取り戻すとっておきの方法」「アダルト・チャイルドが自分と向きあう本」「アダルト・チャイルドが人生を変えていく本」「子どもを生きれば大人になれる」「もちきれない荷物をかかえたあなたへ」「もえつきの処方箋」など多数発行。依存症関係のビデオも数多く企画。
依存症やACに関する書籍等の発行
   
★アメリカ研修・来日研修 1990年〜
ベティ・フォードセンターなど米国の依存症専門治療施設と提携、17年間にわたり現地研修を25回企画し、延べ276人が参加。
また93年以降、米国の専門家(クラウディア・ブラック/ピア・メロデイ/モネッサ・オーヴァビィ/ジェリー・モウ/ジョージィ・ディステファーノ/スコット・ジョンソン/ハワード・カツヨ等)を講師に招いて講演会や研修会を35回開催、述べ6083人が参加。

海外研修

来日研修
   
★飲酒運転防止の教育プログラム 2004年〜
2004年、アメリカで飲酒運転をし検挙された日本人向けのDUIプログラム(司法と連携)を開始。
2005年、飲酒運転対策特別委員会を設置。
06、07年にアメリカオーストラリアの違反者向け教育プログラムを視察。内閣府・国土交通省のシンポジウムで基調報告、6省庁連合の「常習飲酒運転者対策推進会議」に有識者として招聘。
日本損害保険協会の「飲酒運転防止マニュアル」に執筆協力。
バス会社からの委託で、職業ドライバー向けの飲酒運転防止講座「セルフケアスクール」を実施。管理者向け「通信スクール」、DVD「知って得する!アルコールの基礎知識」製作。
08年、損保協会の助成を受け〔飲酒運転防止インストラクター養成講座〕開始。
★飲酒運転防止の教育プログラム